• 2024年度数学科リレー講座「アーベルの定理200年記念講座」1日目

2024年度数学科リレー講座「アーベルの定理200年記念講座」1日目

2024.08.20

  • KSプロジェクト
  • 数学科

2024年度の数学科リレー講座は、アーベルの定理200年記念と銘打って開講しました。アーベルの定理とは、「一般に、五次以上の代数方程式は、加減乗除と根号のみで解くことはできない」というもので、これは当時、一次から四次の方程式が解かれていた歴史からすると、非常に驚かれるべき内容でした。

リレー講座の初日は、一次から四次までの代数方程式が解かれていった歴史と、代数方程式の解法を説明する上で必要な、展開と因数分解、冪根、そして二次方程式の解法を紹介しました。

展開が未習の中学一年生の生徒も多数いましたが、図形を用いて展開公式の解説をすると、納得したようですらすら展開をしていました。

展開と冪根をもとに、二次方程式の解の公式の導出に取り組みました。はじめのうちは平方完成に苦戦していましたが、演習を通して次第に慣れていったようで、最後は二次方程式の解の公式の導出を理解した様子が伺えました。

以下、受講した生徒の感想を抜粋したものです。

・中学に入る前は展開の意味がよくわからなかったが、図を使えば意外とすんなり解けると知り、安心した。ただ、二次方程式、平方完成は式が複雑で、「二次方程式は簡単に解ける」と聞いたことがあったが、自分にとっては全くのウソだと思った。(中一)

・方程式の発見などの歴史について学ぶことができたのは、あまり機会がないのでよかったと思う。その後の平方完成は難しかったが、ある程度理解することができ、中二以降の先取りができて良かった。明日以降も楽しみ。(中一)

・アーベルの定理は中一にとってまだ難しいと思いつつ参加したが、講座は中一でもわかりやすい説明があり、因数分解、平方完成などを理解できて良い勉強になった。特に、二次方程式は入学前の課題で取り組んだ黄金比で用いられており、兄弟から説明を受けたものは意味不明な方程式だと思っていた。この講座を通して、その仕組みが理解でき、使えるようになったことはすごく嬉しい。二日目以降も、いろいろ学べることがあると思うので楽しみにしている。(中一)